車のボディにマグネットを貼ると跡が残る?知らないと損する注意点

「BABY in CAR」などのマグネットを車のボディに貼っている方、けっこう多いですよね。
ですが、貼る場所や使い方を間違えると、塗装にくっきり跡が残ってしまうことがあります。
跡の原因は単なる汚れではなく、紫外線やマグネットシートの性質によるもの。
一度ついてしまうと洗っても落ちないケースもあるため、知らずに放置すると取り返しがつかないこともあります。

今回のミニ記事では、
これらを整備士の視点からわかりやすく紹介します。
次回は、紫外線による塗装の劣化をもう少し詳しく掘り下げていきましょう。
マグネット跡が残るのは「日焼け」と「可塑剤移行」が原因
日焼け

一見キレイに見えても、マグネットを外してみるとその部分だけ色が違って見えることがあります。
これは、紫外線による塗装の日焼けで、マグネットを貼っていた部分だけ新車の色が残ってしまうためです。

赤や青などのボディー色は特に日焼けが目立つよ
可塑剤

さらにもう一つの原因が「可塑剤(かそざい)」
マグネットシートには可塑剤という成分が含まれており、長時間ボディに接触していると塗装面に移行して跡を残してしまいます。
このとき、塗装が白っぽく変色するのが特徴です。
メーカーでは、週に2〜3回は取り外すのが理想とされています。

塗装面が白っぽく変色するってことは黒・赤・青などの深みがある色が特に目立つってこと。
跡を防ぐには「貼りっぱなしにしない」ことがポイント

跡を残さないためにいちばん大事なのは、長期間同じ場所に貼りっぱなしにしないこと。
こまめに位置をずらしたり、週1〜2回外して掃除するだけでも効果があります。
黒いボディは砂や鉄粉が付きやすいので、貼り替えるときに大量の水をかけて砂や埃を流したあとに軽く拭いておくとキズ防止にもなります。
日焼けが気になる人におすすめの対策グッズ
マグネットの下に紫外線が当たらない以上、完全に跡を防ぐことはできません。
ただし、ステッカーや樹脂パーツなど、ボディ全体の紫外線による色あせを少しでも抑えるための補助策として、コーティング剤やワックスを使うのは有効です。

僕も洗車後にスプレータイプを使っていますが、吹きかけて拭くだけなので手間はほとんどありません。
強い日差しが当たる環境で保管している車の場合、こうした対策をしておくだけでも焼け跡の差を目立ちにくくする効果が期待できます。
「マグネット跡を完全に防げる」わけではありませんが、補助的な紫外線対策としておすすめです。
ステッカーは「ガラス面」に貼るのがおすすめ

最近の軽自動車やコンパクトカーは、バックドアが樹脂製でマグネットが付かない車種も多いです。
そんなときは、ボディではなくリアガラスにステッカーを貼るのがおすすめです。
ガラス面なら紫外線による色あせの心配がなく、剥がすときも簡単。
ワイパーの動きに当たらない位置を選ぶと見た目もスッキリします。
日焼けや可塑剤で変色した跡は磨きや塗装で対応できる

もしマグネットを貼っていた部分が白っぽく変色してしまっても、軽度であれば磨き(ポリッシング)で目立たなくすることができます。
コンパウンドで表面の汚れや劣化した塗装の層を軽く削れば、ある程度は修復可能です。
ただし、変色が深くまで進行している場合や長期間放置した場合は、再塗装が必要になるケースもあります。
特に黒系や赤系など、紫外線の影響を受けやすい色は跡が残りやすいので注意しましょう。
まとめ:ちょっとした工夫で跡残りを防げる
マグネットやステッカーは便利なアイテムですが、貼り方次第で跡が残るかどうかが大きく変わります。
この4つを意識するだけで、あとから塗装で後悔するリスクを大きく減らせます。
小さな工夫で愛車を長くキレイに保ちましょう。