【高速道路で停車】三角表示板を出さないと違反?知らないと損する義務と備え方

ジャジャン!問題です。
Q. 高速道路で故障などによりやむを得ず停車した場合、設置が義務付けられている装備は次のうちどれ?
A.発煙筒
B.三角表示板
C.交通整理ロボット

答えはBの三角表示板です。

でも実はこの装備、「持っていないと違反にはならないけど、出さなかったら違反になる」というややこしい存在。
しかもこれを出さなかったばかりに、点数・お金・命のリスクを背負うことになったドライバーも……。
三角表示板を設置せずに違反になっている運転手さんを、現場で何度も見てきました。「違反になるなんて知らなかった」と言う方が多く、なかなかルールが浸透していないのが実情です。
この機会に一度、三角表示板の「本当の役割」と「正しい使い方」を知っておくと、
いざというとき自分や家族の命を守る判断ができるはずです。
1. 三角表示板は“持っているだけ”では意味がない

1-1. 設置しなければ違反。積んでいるだけでは意味がない
高速道路で故障やパンクにより停車した場合、三角表示板を後方50m以上に設置していないと、違反になる可能性があります。
これは「積んでいないこと」が問題なのではなく、「積んでいても設置しない場合」に適用されるルールです。
実際には、違反点数1点・反則金6,000円(普通車)を科されるケースも多く、
切符を切られてしまうドライバーも少なくありません。

NEXCOに見つかっても大丈夫!
高速隊に見つかると減点の対象になる!
1-2. 三角表示板は後続車へのサイン
なぜそこまで厳しく取り締まるのかというと、三角表示板は単なる備品ではなく、後続車にいち早く伝え、2次事故を防ぐためです。
高速本線上は100km/h以上で車が走っており、ハザードランプの点滅では後続車が停車と認識するまでに時間がかかってしまいます。
夜間・雨天・トンネルなど視認性が下がる場面では、三角表示板の反射効果による早期警告が事故防止に直結します。
1-3. よくある「使えなかった」ケースと対策
三角表示板は積んでいても、「いざというときに使えなかった」というケースがよくあります。
以下のようなパターンには注意しましょう。
ケース①:未開封のまま積んでいる
問題点: 組み立て方が分からず、現場で焦ってしまう。
対策: 購入後は一度開封し、組み立ての流れを確認しておくと安心です。
ケース②:トランクの奥にしまい込んでいる
問題点: 緊急時にすぐ取り出せず、設置が遅れる。
対策: 荷物の下に埋もれないよう、取り出しやすい場所(サイドポケットなど)に移動しておきましょう。
ケース③:劣化・破損していた
問題点: 反射しない、脚が壊れて倒れてしまうなど、安全効果が失われる。
対策: 年に1回は状態を点検し、劣化していれば新しいものに交換しましょう。
2. 設置しないとどうなる?知らないと危険な落とし穴
2-1. 違反・事故・拘束…設置しない代償は意外と大きい
三角表示板を設置しないと、法律違反・事故リスク・現場での拘束といった深刻な問題につながります。
特に高速道路では、停止表示がなければ後続車が停車車両に気づくのが遅れ、追突や多重事故などの重大な二次被害を引き起こす可能性があります。
また、違反と判断されれば、その場で切符を切られ、現場対応に時間を取られてしまうことも少なくありません。
🚨設置しないことで起きる3つの主なリスク
- 違反点数1点・反則金6,000円(普通車)
→ 「故障車両表示義務違反」に該当。積んでいても設置しなければ違反です。 - 追突・死亡事故などの二次被害を招く恐れ
→ ハザードだけでは停車が伝わらず、後続車が間に合わずに衝突する可能性がある。 - 高速隊の対応で現場に長時間拘束される
→ 違反処理や事情確認などで足止めされ、精神的な負担にもつながります。
2-2. よくある誤解と正しい知識
Q1:積んでないと違反なる?
→ なりません。積載義務はありませんが、「停車したのに設置しなかった」場合に違反。
Q2:発煙筒があれば代用できる?
→ できません。発煙筒はあくまで補助装備であり、三角表示板の代わりにはなりません。
Q3:路肩に寄せていれば設置しなくて大丈夫?
→ 設置義務があります。どこに停車していても、後続車への警告表示が求められます。
Q4:非常駐車帯なら設置義務はない?
→ 非常駐車帯であっても必要です。高速道路・自動車専用道路で停止した場合は設置義務の対象です。
Q5:二輪車には関係ない?
→ 実はあります。高速道路・自動車専用道路では、バイク(二輪車)にも設置義務があります。
2-3. 減点よりも命。安全を守る行動の順番を知っておこう
高速道路での停車時、三角表示板を出そうと焦って車道に出るのは非常に危険です。
違反を防ぐ前に、まず自分と同乗者の命を守る行動を優先してください。
✅ 停車してから設置までの流れ(要点3ステップ)
- ハザードを出して安全に停車
できれば非常駐車帯やガードレール外側へ。走行車線上は極めて危険です。 - すぐに車外へ退避する
自分も同乗者も車内に残らず、ガードレールの外や安全帯へ移動を。 - 安全を確認してから三角表示板を設置
後続車の状況をよく見て、落ち着いて後方50m以上に設置する。
焦って動けば命を落としかねません。
状況によっては、設置をあきらめて通報に専念する判断も必要です。
🚨本線上やトンネル内で停車した場合は、#9910(道路緊急ダイヤル)やご自身のロードサービスへすぐに連絡しましょう。
詳しくは → 高速道路上のトラブルは「#9910」に電話を!通報の手順と注意点
3. 三角表示板はどれを選べばいい?現場目線でわかる選び方とおすすめ
3-1. 安心して使える三角表示板を選ぶ3つのポイント
三角表示板はどれも同じに見えて、実は使い勝手や安全性に差があります。
現場目線で見ると、以下の3点を満たすものが安心です。
✅️選ぶポイント
- JIS規格またはECE規格に適合しているか
→ 道路交通法に適合し、反則金対象にならないための最低条件。 - 反射材の視認性が高いか
→ 夜間や雨天でも遠くから見えるかどうかが事故防止に直結。 - 収納しやすく、組み立てやすいか
→ いざというときに出せない・開かないでは意味がない。
取扱説明書が不要でも組み立てられるものが理想。
3-2. 点滅式LEDタイプも選択肢。ただし“法適合”が必須
最近は、LEDが点滅する電子式の三角表示板も登場しています。
組み立て不要でボタン一つ、夜間の視認性も抜群というメリットがありますが、「法律に適合しているか」が重要なポイントです。
⚠ 注意すべきポイント
- 「三角形の形状」「反射材あり」「自立式」でないと適合外になる
- 製品によっては「表示板の代わりにはなりません」と明記されているものもある
- 安全性では優れていても、「あくまで補助扱い」になる商品がある
→ 選ぶなら「道路交通法施行規則に適合」と明記されたLED表示板を。
3-3. 現場でおすすめできる三角表示板2選
🧰① 折りたたみ式 × コスパ重視
エマーソン 三角停止表示板
- JIS規格適合・組立簡単・専用ケース付き
- 約2,000円以下と手頃で、収納性も◎

ナイロン製で作られた軽量タイプが売られているけど、高速道路では車からの風で飛んでいくことがあるから邪魔だけど重いほうをオススメ!
💡② LED点滅式 × 視認性重視
LED点滅式三角表示板(道路法適合タイプ)
- スイッチ一つで点滅、反射材つきで昼夜対応
- 道路交通法施行規則適合品
- ドアポケットに入るサイズで緊急時にすぐ出せるのが利点

オススメの使い方は下の画像のように2種類使うといいよね

まとめ
「高速道路で停車した時は、三角表示板を設置しないといけないの?」
……と思ってた方、けっこう多いんじゃないでしょうか。
でも実は、高速道路で停車したときは、三角表示板をちゃんと出さないと違反になるんです。
違反点数や反則金だけでなく、後続車との事故リスクや現場でのトラブルにもつながります。
知らずに違反してしまった…と後悔しないために、基本ルールを再確認しましょう!
この記事で伝えたいこと
- 高速道路で停車したときは、三角表示板の“設置”が法律で義務付けられている
- 設置しないと、違反点数1点・反則金6,000円(普通車)などの罰則が科される
- 非常駐車帯やバイクも設置義務の対象
- 焦って設置せず、安全確保と退避が最優先。危険時は#9910への通報も視野に
- 選ぶ際は「法適合・視認性・扱いやすさ」が基本。LEDタイプは適合表示を要確認
三角表示板のこと、ふだんはあまり意識しないかもしれません。でも、いざという時に「出せるかどうか」で、自分や大切な人を守れるかが変わります。
今すぐじゃなくてもかまいません。
思い出したとき、一度トランクを内をチャックしてください